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ミスターかくし芸

都市伝説
様々なかくし芸を見事マスターしてきたミスターかくし芸、堺正章が唯一断念した芸がありました。
それは、側面が包丁のように鋭い刃になっているブーメランを投げて、戻ってきた所を素手でキャッチするというものでした。
ただし、そのブーメランは、100人ほどいる観客の方に投げ、観客の頭上をくるっと一回転して戻すというもの。
さらに、観客の頭上には、一つのりんごがぶら下げてあり、それを真っ二つにカットしてキャッチするというものでした。
ミスターかくし芸といえども、さすがに、これは無理かもしれない、そんな印象がありました。
なぜなら、堺が練習で放ったブーメランはことごとく観客席に突き刺さったからです。
観客がいれば大怪我です。
観客抜きでりんごだけ割ってキャッチした方がいいのではないか、という意見も出ました。
しかし、堺は、それには耳を貸さず、ひたすら練習を繰り返しました。
そして、さすがは堺、という所でしょうか、149回目の挑戦で、見事りんごを割り、ブーメランもキャッチすることができたのです。
会場にいたスタッフは皆大歓声を上げました。
しかし、音声さんが奇妙なことを言い始めました。
「ちょっと聞いてください」
会場にいた全員が静かに録音した音声を聞くと・・・
「・・・見えない・・・見えない・・・」
という声が聞こえたのです。
誰がしゃべっているかもわからず、意味もわからなかったので、スタッフの誰かが言ったんだろう、ということでその場は収まった。
そして、本番。
観客席には100人ほどの観客が座り、その頭上に一つのりんごがぶら下がっている。
そこに、堺があのブーメランを持ち、構え、放った。
すると、りんごは切れず、ブーメランは堺の元に戻り、堺はそれをキャッチした。
しかし、観客席からは、一種悲鳴のような声が響き渡った。
皆口々に言う。
「見えない・・・見えない・・・」
と聞こえたという。
音声にもはっきりと録音されていた。
会場中が動揺していると、堺にこの芸を教えたアイルランド人の先生が口を開いた。
「実はかつて、このブーメランでこの芸をしたとき、観客席の女性の目に刃が当り、失明させてしまったことがあるんです」
この事実を聞いた堺は即刻、このかくし芸をやめ、急遽、誰でもできるテーブルクロス引きをして、収録はなんとか完了した。
「見えない・・・見えない・・・」という声の録音されたテープとブーメランは、今でもテレビ局に御札を貼って保管されている。


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