「うおぉぉぉぉぉ。」
みんなが驚いた。
ジァイアンが突如大声を張り上げたのだ。
近くの看護婦が大声の元を探して、こっちへ来た。
「ここは病院ですよ。他の患者さんも居るんですから、大声ださないでください。」
「うおぉぉぉぉ。」
「静かにしてください。」
「のび太ががんばってるっていうのに、何何もしてやらないのが友達って言えるかっっっっ!!!」
「のび太は俺様の友達だっ!!! いじめる事もあるが大事な大事な友達なんだっ!!!」
「フレ〜!フレ〜!の・び・太〜!フレッフレッのび太!フレッフレッのび太〜!」
看護婦はジァイアンの迫力に驚いた。
そしてみんなもジャイアンの後に続いた。
「がんばれ〜のび太〜!」
「のび太さん〜。絶対に負けないで〜!」
「がんばれがんばれ のっびっ太!」
「のび太く〜ん。ファイト〜」
「野比〜負けるんじぁないぞ〜!」
みんなの声援は館内中に響きわたった。
看護婦はみんなののび太を思う気持ちに心を打たれたのか、それ以来無理にやめさせようとはしなかった。
手術中のランプが消えた。
8時間におよぶ、大手術だった。
「やった〜終わったぞ。のび太は助かったんだぁ。」
「やったやった〜。」クラスのみんなは、抱き合って喜んだ。
ドアから手術を終えた先生が出てきた。
その白衣は赤く染まっている。
「先生っありがとなっ。」
ジァイアンは泣きながら言ったが、先生は笑顔を見せなかった。
「・・・・・・・・」
「のび太くんが直る見込みはありません。
思ったより、病状がひど
く。。。命をとりとめはしましたが、それが精一杯でした。。。」
「え?・」
「どういう事ですか?・・」
「・・・・・・・」
「命はとりとめましたが、のび太くんはこのまま意識が戻る事はありません・・植物人間です。。。。」
「そんなっ!うそだっ!」
「嘘ですよね先生!」
「我々、この病院の名医と呼ばれる医師全員で、全力を尽くしました。」
「もうしわけございません・・・・」
バタッ
「おまえっ!」
のび太のママは気を失って、倒れてしまった。
「そんな・・・そんな・・・・のび太が・・・・のび太・・がの・・・び・・・・嘘だぁぁぁぁぁ!!。」
「昨日まで元気だったのび太さんが・・・嘘よ。そんなはずないっ」
ダダダダダダッ
みんな手術室に駆け込もうとした。
「いけませんっ!のび太くんは手術は終わりましたが今は危険な状態です。あっはいってはダメです。」
「うるせ〜!!!」
忙しい1月が終わろうとしていた。3日間降り続いた雪もやみ、今日はお日様が燦々と輝いている。
いつものように平和な1日が始まろうとしている。
ただ1つ、のび太の病室を除いて・・・・・。